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セゾン ド 白酒 特別篇 五街道雲助・桃月庵白酒親子会(10月14日) [落語会]

成城ホールの雲助・白酒親子会へ行ってきた。DSC_0095.JPG7時半開演なので、もうすっかりあたりは暗くなっている。
成城学園前はうちから約10キロで、世田谷の西のはずれで吉祥寺より遠く感じる。地図を見ると成城ホールは成城大学に隣接しているようだ。祖師谷公園のテニスコート脇の道を南下すると着くようだが、一通で狭い道だといやなので、環八を素直に南下して途中右折して小田急線の線路際を走ると、ホールに着いた。混んでいなかったので大体ナビの到着時間通りだった。

・道具屋     駒松
・茗荷宿     白酒
・淀五郎     雲助
  仲入り
・井戸の茶碗  白酒

駒松さん  道具屋でたらいで鯉の滝登りとか、鉄砲のねは?で、ズドーンのオチは初めて聴いた。このところ、聴くたびに演目が違うので色々と増やす努力をしてるのね。弟弟子が2人もいるので、兄弟子としては二つ目へのプレッシャーがあるとは思うけど、らしく頑張ってると思う。

雲助さん  日千両稼ぐのは、魚河岸、吉原、芝居のかけ茶屋ときたのでもしかして芝居噺?と思ったら、淀五郎だった。志ん生さんのCDでこの噺は何回も聴いていたがあんまり面白さが分からなかったのだが、雲助さんの淀五郎はホントに引き込まれた。確かにCDなので映像はないから、その時の表情もしぐさも見えないから比べるのは難しいが、芝居心が雲助さんの噺からはぐっと伝わってきたのだ。市川団蔵と中村仲蔵の二人の演じ分け、実際に四段目を見ているかと思ってしまうほどの臨場感。特に判官、由良の助の芝居口調がホントに歌舞伎みたいだ。また仲蔵が淀五郎の芝居を見てやるところなんかは、目と表情だけでいかに演技がまずいかを言葉無しでも分からせてくれる。淀五郎の判官の「待ちかねたぞ」が、その前ふりで由良の助が花道の七三のところにいないで駆け寄ってたのを見損なってたのがあって、なおのこと心に迫るせりふだった。歌舞伎の素養がものをいう噺なんだと改めて思った。2席を1席にしても、確かに量より質のすばらしい1席だった。

白酒さん  この回でシリーズは最後で、それで親子会になったんだそうだ。成城学園という名前がプレッシャーを感じる、すき家もここのは違うみたいだと。セゾン ド 白酒というネーミングもちょっとと、次回やるなら違うのにしてほしいそうだ。
まずはじめに、茗荷宿。この前聞いたが、やっぱり可笑しい。2年ぶり5人目の客だとか、湯も味噌汁も甘酒もみんなぬるいのに、まあまあと怒らないのが白酒さんらしい。ありとあらゆるミョウガ料理も、亭主もおかみもそんなに悪人に見えない落語の人たちなのが愉しい。ミョウガの開きが焼きミョウガを半分に開いただけじゃないか、にはまたもや笑ったね。
仲入り後は、雲助さんの1席はなくなり、白酒さんの井戸の茶碗。このくずやの正直清兵衛さんが、白酒さんらしく、いいコーディネーターになってる。あたふたしながらも、けっこううまく話をまとめるし、千代田卜斎も最後の150両をあんまりごねずに受け取るのは、娘のお菊を高木のところへ茶碗を届けさせて対面させている伏線があるので、嫁にもらってもらう支度金というのが無理がない展開にしている。途中可笑しかったのは、千代田の事を、「昼はソドムとゴモラ(素読の指南)、夜はバイブル(売卜)の宣教師」と、指南番が鴨南蛮、等々言葉遊びが愉しかった。

雲助さん、白酒さん共々に大満足の会だった。



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赤坂寄席46回(10月11日) [落語会]

仕事をすませた家人と赤坂で待ち合わせして、駒次さんの赤坂寄席に行ってきた。DSC_0092(akasaka10).JPG
どちらも早く着いてしまったので、そのまま受付に行くともう開場していた。
この日、つれは駒次さんを聴くのは初めてだ。大体土曜日は仕事があることが多くて、今回はダメだろうと思ったがなんとか間に合った。
ゲストは6月に二つ目に昇進したばかりの、志ん橋門下の志ん松さん。駒次さんと同じ、古今亭一門の若手である。

・祭りのあと    駒次
・あくび指南    志ん松
・三題噺(月蝕、トワイライトエクスプレス、柳田格之進)  駒次
  仲入り
・奇跡のおばさん 駒次

祭りのあと  駒次さんが京都に行ったおり、たまたま訪れた寺が浄土宗の誓願寺で、そこは落語の祖と呼ばれる策伝上人がいた所で有名なんだそうだ。早速、お賽銭を追加して芸道上達を祈念した駒次さん。拝もうとした瞬間、ブレーカーが落ちて停電に。お先真っ暗なんて洒落られても、仏様のお導きできっといい新作ができるでしょう。そんなまくらから、引っ越して来て早々に、板橋の奇祭の福男を頼まれることから始まる騒動の噺。いくら白塗りとはいえ、全裸だと公然わいせつ罪にひっかからないかなあ、とは思いつつ、めちゃくちゃ面白かった。駒次さん初めてのつれもゲラゲラ笑っていた。最後のどんでん返しの町の世話役が、アッという設定なのが想像を超えてて可笑しい!板橋にホントにこんな祭りがあったら、すぐ噂になっちゃうだろうな。

あくび指南  志ん松さんは前座時代、紆余曲折(2回脱走、1回クビ)を経て何とか昇進できたそうだ。そんなことがあっても落語を止めないんだから、真打になるまで頑張ってほしいものだ。そんな自分の話で時間かせぎするのだが、あまり延ばせずにあくび指南へ。そんなに長い噺じゃないけど、船に揺られつつあくびをする様子を丁寧にやって、こちらもつられてあくびが出そうになっちゃった。師匠の志ん橋さんゆずりなのか。志ん橋さんの落語が好きなので、師匠を見習って落語家さんらしい落語家さんになってくれるといいなあ。

三題噺(月蝕、トワイライトエクスプレス、柳田格之進)  またまた鉄分入りのお題。柳田格之進は先代金原亭馬生の十八番で、どういう風に出すのかなあと思っていたら意外な設定で出てきた。数日前の皆既月蝕の赤黒い不気味な月を見たばかりだったので、これもどう料理するかと期待していたが、最後のオチで出てきた。撮り鉄ネタなので、もう少しトワイライトエクスプレスのことがわかってると鉄道のしろうとでももっと愉しめたかも。最近鉄道で旅行してないので(日帰り新幹線はあるけど)、いつかは乗ってみたいな。

奇跡のおばさん  今日の噺の中では、谷ユリにはこの噺が1番面白かった。展開もテンポよく、細部のしこみも自然で、最後の展開もちゃんとつじつま合うように、ファンタジーも織り交ぜて駒次さんらしいちょっとハートフルな噺に仕上げてる。新聞のチョイスも東スポなのが可笑しい!この噺は何回も練れば、きっといいものになると思う。新作って、やっぱり好きだ。今という時を表現してて、絶対に先が読めないのが聴いててわくわくするんだもの。

次回は12月だそうだ。きっと時間を作って行きますとも!

会が終わって8時前だったので、赤坂駅近くのSHONARGAON(ショナルガ)にて夕食。ビールにあう、インド・バングラデシュ料理だった。このほかにも4皿とカレーセット、いっぱい頼んで、残さずたいらげた。
ウェイターのおにいさんは、心なしかナダルに似ていた。
DSC_0094(sonargaon).JPGDSC_0093(sonargaon2).JPG

月例三三独演(10月9日) [落語会]

DSC_0091(sanza10).JPG

仕事の打ち合わせが5時に入ってしまい、早々に切り上げさせてもらって帰って夕食の支度をしてあわてて日比谷へ向かった。5分前でぎりぎりセーフ。

・干物箱    わさび
・今戸の狐   三三
   仲入り
・呼継ぎ    三三 
・万両婿    三三 

わさびさん  久しぶりのわさびさん。なんか、口調が毎回遭遇するごとに落ち着いてきている気がする。上野であった客引きの話が可笑しかった。鈴本から落語協会へ師匠のめくりを取りに広小路通りを走ってると、客引きが、「お兄さん、ゴールはこちら」と言ったのが洒落ててうまい。そんなまくらから、干物箱。貸本屋の善さん大活躍のはずが、わさびさんの善さんはぬるく適当でなんからしくて可笑しい。おとっつぁんも銀之助同様意外におっかなくない。噺に無駄がないからいいね。どんどん進化する二つ目さんで、次回も楽しみだ。

三三さん  今戸の狐は三笑亭可楽という落語家のプロの元祖がでてくる江戸時代の噺だが、予備知識で、サイコロばくちのチンチロリン(狐)や、サイコロをコツ(骨)のサイということ、コツ(小塚原)は今の千住など、今の若い人なら知っていないと何のことやらわからなそうな話ではあるが、三三さんがある程度説明しておいてくれたので、地回りの強請り屋と可楽の弟子の良助との話のかみ合わなさが自然で可笑しい。昔から売れっ子になるまでは落語家さんの生活は苦しい上に、師匠の厳しさ(博打、アルバイト禁止)は変わらないのね。それでも、今はアルバイト禁止ではなさそうなので結婚式の司会とかやっているそうだ。
ネタおろしの呼継ぎという噺は初めて聴いた。呼継というのは、壊れてかけた瀬戸物の修復の手法で金継みたいなものなのか。嫁を世話してもらったお礼に、出入りのお屋敷の旦那に植木屋さんが仁清の茶碗を買ってくるが、旦那とのやり取りで、色々お互いに差し障りがお互いあるというのがどんどんエスカレートして、最後に嫁がキズ物という、女性にはあんまり後味の良くない噺だ。でも、そこはあくまで軽くちょっと今の事(つけまつげ、濃いメイクを取ると別人とか)も織り交ぜて笑わせてくれる。艶笑噺の会でやるような男性向けかもしれない。
最後の万両婿は、先日も聴いたがやはり大家さんのキャラがたってて「万事私に任せておきなさい!」がすごく可笑しい。いとことおトキさんとの関係ものろけを言うほどの仲の良さにしているので、小四郎がふられるのが無理はないと納得できる。
今回も、疲れも吹っ飛ぶ充実した内容の4席だった。





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寒空はだか~ノンストップ準急シモキタ行(10月7日) [スタンダップコミック]

下北沢のシアター711の寒空はだかさんのソロライブに行ってきた。

劇場はひな壇になっているので、どこからでも見易い。舞台の右横には小っちゃい東京タワーの置物が飾ってある。
赤と黒のストライプのジャケットで現れたはだかさん。前髪に白いものが混じって、関口宏みたいになってる。
下北沢には若いころからご縁があったそうで、鉄道ネタから演劇関係ネタ等々、その後お約束の東京タワーの歌、スカイツリー音頭、バカの壁まで90分休みなしで唄い、話す。時々混じる落語ネタが可笑しい。
この前のセンダギホウロウ芸とはまた違って、たっぷりはだかさんを堪能した。
それにしても、自由学園明日館の喬太郎独演会でゲストで出た時に唄った柳家学園の歌をもう一度聞きたいなあ。

12月にまた吉祥寺のスターパインズカフェでソロライブがあるそうだ。来なくていいと、はだかさんは言ってたけど、やっぱり行きたい。旅行がままならない身としては、地方口演はおいかけられないもの。
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第68回 四の日昼席(10月4日) [落語会]

この2ケ月ほど4日が平日で用がありいけなかったが、この日は土曜日とあって混み合うかと思い早めに行ったが、ぎゅうぎゅう詰めとまではいかないで余裕で座れた。巣鴨の地蔵通り商店街から少し外れた所にあるスタジオ・フォーの四の日寄席に初めて行った頃は20人そこそこだったが、最近では後ろまでいっぱいになることも多くなった。
現在のレギュラーメンバーは、初音家左橋、隅田川馬石、古今亭文菊、桂やまと、古今亭駒次である。今回は文菊さん欠席で、かわりに春風亭一左さんが務める。(ほぼ準レギュラー)
前からこれで1000円とは安すぎるよねって思っていたら、どうやら真打も増えたことだし演者さんたちも値上げを考えていると、そこでやまとさんがいくらにしようかアンケートをとった。どうやら1500円が1番拍手が多かったが、このメンバーで1500円でも安いくらいなような。さていくらになるかな?

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・強情灸     馬石
・ガールトーク  駒次
・阿武松     やまと
  仲入り
・悋気の独楽   一左
・幾代餅     左橋

馬石さん 噺家でも3代続く江戸っ子は少ないそうで、師匠の雲助さんでも本所生まれは確かなんだけど、お父さんの代はどうかというとそうでもないらしい。そんなまくらから、強情灸。前にも書いたが、馬石さんは手の指が長くてきれいなので、腕の表現が豊かだ。ヤセ我慢の表情も多彩で、思わず笑っちゃう。

駒次さん いつも盛り上がるのは、居ない人の悪口だというまくらから、ガールトーク。久しぶりに聴いたが、後半の噂が妄想化していって面白かった。

やまとさん まず、入場料の値上げの話で、アンケート。逸ノ城がいつのじょうとはもはや読まなくなったと、まくらをふって、阿武松という大飯ぐらいの関取の出世話。相撲の親方が、親方らしく大人然としてる。小柄なやまとさんだと、舞の海を連想してしまう。

仲入り

一左さん 文菊さんの代演だが、半レギュラーである。定吉がおかみさんに買収される場面が、おかみさんがさほどヤキモチ焼きでない感じなので、悔しがりかたも旦那の浮気にややあきれたふうなのがカラッと笑える。

左橋さん まくらで癪と疝気の話はこの前、丸花亭の落語会の馬治さんとほぼ同じということは、馬治さんは左橋さんから習ったのかな?金原亭の噺家さんは、余計な描写はなくわりとたんたんと人情噺をやるような気がする。もちろん、笑わせ所ではしっかりと可笑しい。つくづく好みは柳家なんだと思った。

また来月も来たいけど、平日なのだ。よーし、何とか時間作っちゃお。

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秋、Wホワイト落語会13(10月2日) [落語会]

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にわか雨があがったころ、下北沢へ三遊亭白鳥・桃月庵白酒二人会へ行ってきた。
この前の会から、めくりを橘右門さんが書いているようだ。やっぱりプロの寄席文字はいいな。

・ご挨拶       白鳥・白酒
・山奥寿司      白鳥
・宿屋の仇討    白酒
仲入り
・茗荷宿       白酒
・天王寺代官切り  白鳥

御二人共に淡い色合いのお着物で登場。白鳥さんが、お揃いで膨張色と笑いを取る。白鳥さんは淡い朱鷺色、白酒さんは生成りの白である。だけど、ふくよかな人の場合濃い色の着物だと圧迫感を与えるので、舞台では華やかな淡い色のほうが体型がぼやけてなおかつ顔色もよくみえるのでイイと思うんだけど。
その後、当代文楽さんの話をひとしきり。「最近ずいぶんうれてるね~~」(文楽さんのまねが白鳥さん、うまいね!)と褒め殺しのようにからんでくる文楽さんが楽屋では苦手という白鳥さんに、白酒さんが対応策を伝授するのだが、それが相手の話を先に聞きだすというテクニック。そのうまい対応に、白酒さんを文楽使いと命名するのが、「化け物使い」を連想させて可笑しくってしかたない。間男なんて、小益さん(文楽以前)らしい話だ。この会でまさか白酒さんにねたにされてるとは、文楽さんきっとくしゃみしてるだろう。
寄席の差し入れの話で、白酒さんはビールが困るとことか、白鳥さんはもらった赤ワインを飲んでみたらハマったそうだ。今では安いイタリアンレストラン状態のようにチリワインが並ぶそう。
白酒さんの出ていた闇夜にコソコソが終わったこと、白鳥さんが美の壺に座布団の特集で落語家枠で出ること(これって、三三・白鳥二人会でずいぶん前に聞いた気がするけど、オンエアまだだったのね)等々。

白酒さん  人の扱いは難しいと、川柳さんと亡くなった右朝さんはぶつかることが多くて、その上左談次さんが加わると酒の上で何が起きるかしれないので緊張するという話から、ここ北沢タウンホールで6日にやるほどほど落語長屋の宣伝へ。(川柳、左談次、白酒、一之輔というメンツ)
まくらで、小朝さんにコンスタントに使ってもらえるとペイが良いのだが、あきるとポイ捨てされるそうで、百栄さんは突然捨てられ、家賃が払えなくなったという話は、お気の毒だがなんか可笑しい!
そんな前ふりから、宿屋の仇討へ。白酒さんのは、テンポ良く、トントンと噺が進んでいくのだが、途中の相撲の件で、今話題の逸之城とか、引き技ばかりの鶴竜とか、行司の玉次郎とか、とにかくタイムリーな角界の名前を織り込んで笑わせる。こういう工夫が噺をなお一層愉しくさせるんだなあ。いはち~~、のバリエーションも、考えオチとかあってたまりませんわ。
仲入り後の茗荷宿は、宿屋でついちゃったけど、それはそれで面白かった。まくらで宅急便を受け取る時の話は、午前中は家にいることが多い芸人さん全般に共通するものがあるので、他の噺家さんのまくらでも聞いたことがある。そんなところから、飛脚が足をくじいて、辺鄙な宿の泊まるという噺へ。茗荷(だけ)料理を文句も言わずに食べる飛脚も飛脚だが、ありとあらゆるミョウガのメニューを繰り出す亭主も可笑しい。その上、出されたものがすべからくぬるいのに、まあまあと抵抗せずに受け入れていくのが白酒さんらしくて、ものすごく可笑しい!(白酒さんは毒を吐いても喧嘩はしないんだろうなと思ってるんだけど、どうなんだろう?)
子供の頃、試験前にはミョウガを食べてはいけない(物忘れがはげしくなるから)と言われたことを思い出させてくれる愉しい噺だ。

白鳥さん  回転寿司では、座る位置を間違えると悲劇だということ、正蔵さんに連れて行ってもらった高級寿司屋で、シャリに醤油をつけて大将にしかられたこと、横にしてちょっとつけるんだと聞き、そのとおりにイクラの軍艦巻きを横にしたイクラがぽろぽろ落ちてしまったというまくらから、山奥寿司。
宿屋に泊って、何か珍しいものをと、山を分け入り断崖を登りつめたところにあった奇妙な回転寿司屋。ここでは海の幸ならぬ、山の幸をネタにした寿司をにぎってくれる。雲丹はプリンに醤油、イクラはカエルの卵とか、気持ち悪いけど漫画チックで面白い。
トリの天王寺代官切りは、流れの豚次伝第五話のちょうど真ん中の噺。四国へ骨を納めに行く途中立ち寄った大阪が舞台で、大阪でもかけることを意識してか、ローカルあるあるネタを織り交ぜて、濃いキャラの登場動物が入り乱れての抗争場面へと突入する。所々、つるのいわれとか古典落語ネタでくすっと笑わせたり、時々名前を間違えてノリ突っ込みしてみたり、大阪市>大阪府等々、笑いを取るのに貪欲な白鳥さんだった。最後は浪曲(?)らしきものをうなって終わった。お囃子の松尾あささん、オープニングの出囃子にダメだしされたのに、よく白鳥さんに合わせてくれたね。

今回もトークも噺もとっても面白い、また次回が楽しみな会だった。





 

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JERSEY BOYS ジャージー・ボーイズ [映画]

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 クリント・イーストウッド監督作品のジャージー・ボーイズ(ブロードウェイ・ミュージカル原作)を観に行ってきた。

ザ・フォ-・シーズンズの、その栄光と挫折、そして再生の実話だそうである。
メインボーカルのフランキー・ヴァリ役のジョン・ロイド・ヤングがとても魅力的だ。この映画をどうしてもスクリーンで観たかったのはもちろん、ローハイドのロディのころから大好きなイーストウッドが監督だからでもあるが、配役がとても良かったからでもある。地域のボス役のクリストファー・ウォーケンの冷酷そうな灰青色の瞳からつーっと涙が零れ落ちる場面にはしびれた。イタリア系の貧しい少年たちの意外なバックボーンは、シェリーや君の瞳に恋してるとかの華やかなヒット曲からは想像もつかないが、60年代のアメリカには子供ではあったが夢や郷愁があった。また、イタリア系の家族の在り方とかはグループの人間関係がアングロサクソンとは明らかに違って、深いきずなで結ばれているのが親近感を覚える。そんな、歌うことは生きること。輝いても、曇っても、生きていくのは悪くないーーー。(と宣伝パンフに書いてある)と、思わせてくれる素適な映画だった。

余談だが、フランキー・ヴァリはあの美声を維持するために、タバコもドラッグもやってはいけないと映画の中で言っていたが、どこぞの歌手に聞かせたいものだ。とかく金持ちになるとドラッグに走りがちな業界においては見習うべきだと思う。


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どうらく息子落語会(10月2日) [落語会]

まんが『どうらく息子』の連載100回&単行本10巻発売記念の落語会、早い時間から始まるのでギリギリセーフだった。
オープニングトークは作者の尾瀬あきらさん、監修の三三さん、ゲストの談春さんの三人。

・トーク
・鰍沢 三三
仲入り
・紺屋高尾 談春

どうらく息子と聞くと、経済学でいう道楽息子の法則を思い浮かべてしまうが、話は全く違う。主人公が保父さんから脱サラして落語家になり、ちょうど紆余曲折がありながらも二つ目に昇進が決まったところが10巻目。
尾瀬さん自身が落研で先輩につけてもらった惜春亭銅楽を、主人公の師匠名にしている。三三さんからは、ストーリーではなく、落語の所作や楽屋裏のリアルをみてもらっているそうだ。細かい矛盾を直したりたいへんそうだが、プロが見ておかしくないということが、読者としては嬉しいことだ。
はじめは落語の噺を漫画で表現したかったそうだが、それでは面白くないし難しいと編集者に却下されたので、落語家の成長物語にしてその中に、色々な噺を織り込んでいくことで落ちついたんだって。もっと尾瀬さんの落語にまつわる話を聞きたかった。

三三さんの鰍沢は、山深い雪の日の凍える寒さ、世を捨てたもと遊女のいいしれぬ心の闇が真にゾクッとさせられる。前より場景や心情が鮮やかになり、これを聴けてもう満足感一杯。

後の談春さん、順序が逆だったほうがよかったかも。言葉が多くて、脱線も多い。いくら三三さんが熱演で差がついたとしても、真面目にやれと、心の中で叫んでいた。元々師匠の談志さんが苦手だったが立川流は苦手。小さん師匠の孫弟子とは思えない。人気があるらしいけど、好みじゃないのは個人的な嗜好の問題。色々余計に感じてしまう、紺屋高尾だった。



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第73回三三・左龍の会(9月28日) [落語会]

川越から帰り、喪服を平服に着替えて内幸町の三三左龍の二人会へ行ってきた。
昼間少しぶらぶらしたので、疲れがでたようだ。寝ないように眼はあいてるけど、どうやら意識がとんでいたようた。
この日は第73回で、オープニングトークで左龍さん自ら言っていた。

・二人のトーク
・たらちね 小かじ
・幇間腹 左龍
・蒟蒻問答 三三
お仲入り
・町内の若い衆 三三
・夏の医者 左龍

冒頭のお二人のトークは、前座のさん坊さんが北海道の別海町出身で裸馬や裸牛に乗れて凄いそうだ。さん喬さんの弟子達は体型で派閥が分かれると。太神楽の人達は独特で、ラーメンを食べる時必ず、酢をかけるそうだ。酢がないと怒るくらい、ラーメンには酢!が太神楽の皆さんだとは初耳。

小かじさん ずいぶん短いたらちねだが、言葉が丁寧なおかみさんがわりとあっさりしていた。

左龍さん 幇間が似合うのは、体型でも得してる?はじめの幇間の客とのやり取りが面白かったのだが、このあとで昼間の疲れが出て目があいているのにさっぱり頭に残っていない。左龍さんごめんなさいね。夏の医者はキャラ立てが難しい田舎言葉の噺だが、のんびりした可笑しさが余韻に残った。

三三さん 蒟蒻問答は色々な人のを聴いているが、三三さんのは登場人物4人がそれぞれしっかりキャラが立っててものすごく面白い。蒟蒻やの六兵衛がいい加減なお気楽ものの八五郎をよく面倒みるかと思うと、よっぱらった八五郎を起こすのに鼻に火箸をつっこんだり、偽坊主になるときの表情の可笑しさったらない。八五郎の適当さに権助がまたいいコンビになっている。行脚中の托善がまた僧侶らしい厳しさと青臭さがこの3人と好対称で、問答が進むにつれ表情が畏れ入ったと変化するさまがまたいいな。
次の町内の若い衆は、ネタ卸しとは思えないくらい、笑い所満載だった。三三さん、いつから爆笑系になったの?特にいい女の兄貴分のおかみさんと比べてアザラシと自分のかみさんを表現する、気が弱いのにくやしがりやのオットセイ亭主。イィ~ってじたばたするのが、もう爆笑。なんか絵面が見えて可笑しくって仕方ない!アザラシのかみさんは、世間ではトドだといわれるくらいの色黒の太った女だが、亭主には強い強い。何か言われると、ぴょんと背筋を伸ばす亭主が気の毒なのがまた笑っちゃう。

次回もまた楽しみな二人会だった。

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四十九日 [日記]

母方の伯父の納骨で、本川越へ行ってきた。
休日の秋晴れで、観光客で賑わう通りから少し入った所に寺はある。
まだ幼くて祖父母が生きていた頃の川越は、古びたしもたやが続く達磨市と春日局で有名な喜多院くらいしか名所がないサツマイモ掘りの田舎だったが、20年間くらいまえから土蔵を活かした町おこしで、小江戸川越は一躍近場の人気観光スポットになってしまった。
観光地化する前は法事があると寺と料亭へ行くだけだったのだが、この頃は法事が終わると町をぶらぶら散歩するのが楽しみになった。祖母の兄に当たる大伯父の家が本川越の駅前にあり小さい時遊びに行ったが、その頃の本川越の駅はただの田舎の駅だったが、今やプリンスホテルができて昔の面影は全くない。寺の近くの古い建物。寺の近くの山屋で会食。


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