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秋、Wホワイト落語会13(10月2日) [落語会]

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にわか雨があがったころ、下北沢へ三遊亭白鳥・桃月庵白酒二人会へ行ってきた。
この前の会から、めくりを橘右門さんが書いているようだ。やっぱりプロの寄席文字はいいな。

・ご挨拶       白鳥・白酒
・山奥寿司      白鳥
・宿屋の仇討    白酒
仲入り
・茗荷宿       白酒
・天王寺代官切り  白鳥

御二人共に淡い色合いのお着物で登場。白鳥さんが、お揃いで膨張色と笑いを取る。白鳥さんは淡い朱鷺色、白酒さんは生成りの白である。だけど、ふくよかな人の場合濃い色の着物だと圧迫感を与えるので、舞台では華やかな淡い色のほうが体型がぼやけてなおかつ顔色もよくみえるのでイイと思うんだけど。
その後、当代文楽さんの話をひとしきり。「最近ずいぶんうれてるね~~」(文楽さんのまねが白鳥さん、うまいね!)と褒め殺しのようにからんでくる文楽さんが楽屋では苦手という白鳥さんに、白酒さんが対応策を伝授するのだが、それが相手の話を先に聞きだすというテクニック。そのうまい対応に、白酒さんを文楽使いと命名するのが、「化け物使い」を連想させて可笑しくってしかたない。間男なんて、小益さん(文楽以前)らしい話だ。この会でまさか白酒さんにねたにされてるとは、文楽さんきっとくしゃみしてるだろう。
寄席の差し入れの話で、白酒さんはビールが困るとことか、白鳥さんはもらった赤ワインを飲んでみたらハマったそうだ。今では安いイタリアンレストラン状態のようにチリワインが並ぶそう。
白酒さんの出ていた闇夜にコソコソが終わったこと、白鳥さんが美の壺に座布団の特集で落語家枠で出ること(これって、三三・白鳥二人会でずいぶん前に聞いた気がするけど、オンエアまだだったのね)等々。

白酒さん  人の扱いは難しいと、川柳さんと亡くなった右朝さんはぶつかることが多くて、その上左談次さんが加わると酒の上で何が起きるかしれないので緊張するという話から、ここ北沢タウンホールで6日にやるほどほど落語長屋の宣伝へ。(川柳、左談次、白酒、一之輔というメンツ)
まくらで、小朝さんにコンスタントに使ってもらえるとペイが良いのだが、あきるとポイ捨てされるそうで、百栄さんは突然捨てられ、家賃が払えなくなったという話は、お気の毒だがなんか可笑しい!
そんな前ふりから、宿屋の仇討へ。白酒さんのは、テンポ良く、トントンと噺が進んでいくのだが、途中の相撲の件で、今話題の逸之城とか、引き技ばかりの鶴竜とか、行司の玉次郎とか、とにかくタイムリーな角界の名前を織り込んで笑わせる。こういう工夫が噺をなお一層愉しくさせるんだなあ。いはち~~、のバリエーションも、考えオチとかあってたまりませんわ。
仲入り後の茗荷宿は、宿屋でついちゃったけど、それはそれで面白かった。まくらで宅急便を受け取る時の話は、午前中は家にいることが多い芸人さん全般に共通するものがあるので、他の噺家さんのまくらでも聞いたことがある。そんなところから、飛脚が足をくじいて、辺鄙な宿の泊まるという噺へ。茗荷(だけ)料理を文句も言わずに食べる飛脚も飛脚だが、ありとあらゆるミョウガのメニューを繰り出す亭主も可笑しい。その上、出されたものがすべからくぬるいのに、まあまあと抵抗せずに受け入れていくのが白酒さんらしくて、ものすごく可笑しい!(白酒さんは毒を吐いても喧嘩はしないんだろうなと思ってるんだけど、どうなんだろう?)
子供の頃、試験前にはミョウガを食べてはいけない(物忘れがはげしくなるから)と言われたことを思い出させてくれる愉しい噺だ。

白鳥さん  回転寿司では、座る位置を間違えると悲劇だということ、正蔵さんに連れて行ってもらった高級寿司屋で、シャリに醤油をつけて大将にしかられたこと、横にしてちょっとつけるんだと聞き、そのとおりにイクラの軍艦巻きを横にしたイクラがぽろぽろ落ちてしまったというまくらから、山奥寿司。
宿屋に泊って、何か珍しいものをと、山を分け入り断崖を登りつめたところにあった奇妙な回転寿司屋。ここでは海の幸ならぬ、山の幸をネタにした寿司をにぎってくれる。雲丹はプリンに醤油、イクラはカエルの卵とか、気持ち悪いけど漫画チックで面白い。
トリの天王寺代官切りは、流れの豚次伝第五話のちょうど真ん中の噺。四国へ骨を納めに行く途中立ち寄った大阪が舞台で、大阪でもかけることを意識してか、ローカルあるあるネタを織り交ぜて、濃いキャラの登場動物が入り乱れての抗争場面へと突入する。所々、つるのいわれとか古典落語ネタでくすっと笑わせたり、時々名前を間違えてノリ突っ込みしてみたり、大阪市>大阪府等々、笑いを取るのに貪欲な白鳥さんだった。最後は浪曲(?)らしきものをうなって終わった。お囃子の松尾あささん、オープニングの出囃子にダメだしされたのに、よく白鳥さんに合わせてくれたね。

今回もトークも噺もとっても面白い、また次回が楽しみな会だった。





 

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