JERSEY BOYS ジャージー・ボーイズ [映画]
クリント・イーストウッド監督作品のジャージー・ボーイズ(ブロードウェイ・ミュージカル原作)を観に行ってきた。
ザ・フォ-・シーズンズの、その栄光と挫折、そして再生の実話だそうである。
メインボーカルのフランキー・ヴァリ役のジョン・ロイド・ヤングがとても魅力的だ。この映画をどうしてもスクリーンで観たかったのはもちろん、ローハイドのロディのころから大好きなイーストウッドが監督だからでもあるが、配役がとても良かったからでもある。地域のボス役のクリストファー・ウォーケンの冷酷そうな灰青色の瞳からつーっと涙が零れ落ちる場面にはしびれた。イタリア系の貧しい少年たちの意外なバックボーンは、シェリーや君の瞳に恋してるとかの華やかなヒット曲からは想像もつかないが、60年代のアメリカには子供ではあったが夢や郷愁があった。また、イタリア系の家族の在り方とかはグループの人間関係がアングロサクソンとは明らかに違って、深いきずなで結ばれているのが親近感を覚える。そんな、歌うことは生きること。輝いても、曇っても、生きていくのは悪くないーーー。(と宣伝パンフに書いてある)と、思わせてくれる素適な映画だった。
余談だが、フランキー・ヴァリはあの美声を維持するために、タバコもドラッグもやってはいけないと映画の中で言っていたが、どこぞの歌手に聞かせたいものだ。とかく金持ちになるとドラッグに走りがちな業界においては見習うべきだと思う。