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赤瀬川原平の芸術原論展 [アート]

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先週、10月に77歳でお亡くなりになった赤瀬川原平さんの回顧展を観に千葉市美術館まで行ってきた。
赤瀬川さんという前衛芸術家でなおかつ、漫画家、路上観察者、尾辻克彦としての芥川賞作家と多彩なジャンルで活躍なさったその半生を、多数の作品と資料、写真でたどっている。
近年では、超芸術トマソンが話題になったが、芸術ってなんだろう、という事を考えさせてくれる稀有な芸術家だ。
展覧会では、若い時の絵画は意外と初々しい生真面目な画風なのが印象的だった。

千葉市美術館で12月23日まで。

ボストン美術館浮世絵名品展北斎 [アート]

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上野の森美術館へボストン美術館収蔵の葛飾北斎の浮世絵を見に行ってきた。
さすがに人気が高く、平日でも黒山の人だかり。混んでる美術展は速めに廻って作品集を買い求めて家でゆっくり鑑賞するのがいいのかも。

それにしても、ボストン美術館の浮世絵のコレクションはすごいの一語に尽きる。このコレクションのおかげで浮世絵の良さを堪能できるのだから、ありがたいし絵にとっても幸運だったのかもしれない。

北斎は絵師という言葉がぴったりの、多作で題材一つとっても幅広い、江戸のエンターテイナーだと思う。
その背景には、江戸の好奇心旺盛な人の息遣いが感じ取れる。どの絵をみても、江戸の時代にタイムトリップして至福の時間を過ごせるのが嬉しい。
北斎の他では、広重、国芳がやっぱり好きだなあ。絵を見て楽しめるってのが、落語とおんなじ空気を感じるのは個人的な感想である。
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佐伯祐三とパリ [アート]

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宇都宮美術館で開催されている
ポスターのある街角-大阪新美術館コレクション-佐伯祐三とパリ
を観に行ってきた。
雨がずっと降り続く寒い1日で空いているかと思ったが、それなりに入っていたし、美術館内のレストランはいっぱいだった。

作品は主にパリで描かれたものが多かったが、下落合風景の作品も数点あり、その中の1枚は伯母と従姉が住んでいた家を描いたもので、実物を観ることができるとは思ってもいなかったのでちょっと感激した。もちろん今はもうない建物だが、思い出はいっぱいある。パリの街角の重量感のあるちょっとキュービズムを思わせる風景画とは全く趣が違うが、緑と土がいかにも武蔵野の色を表現していてあの時代の空気が伝わってくる。高柳有紀子という人の解説は、住んでもいない人間の下落合風景の解釈で賛成しかねる。あの空気感はねっとりなどしてはいない。むしろ、関東の冬はからからに乾燥しているのだ。かろうじて残っていた新宿区の武蔵野の雑木林は人の手の入った下草の少ない風が吹き抜けるケヤキなどの落葉樹林で、散歩や散策には最適だ。小さいトトロの森みたいなものだが、谷ユリの小さい頃は裏庭や隣が正にそんな林だった。佐伯祐三もそんな下落合をくまなく歩き回って36点もの作品を描いたのは、何気ない何か残しておきたいものがあったからではないだろうか。
それはさておいて、やはりパリの広告のある風景はパリ以外の何物でもない。空はどんよりとしていて、木々は緑ではなく枯葉色。建物は古くて重くて歪んでいる。圧倒的な重みにフランス語の文字を重ねることでパリの空気を刻み付けている。要するに、佐伯にとってパリは暮らす(住みたい)場所ではなく、絵で表現したいものいっぱいある場所なのだということが、実物を観てそんな気がした。だから、解説で日本の風景に絶望したからパリに戻ったなんて書いて欲しくない。描きたいものがパリにあったからと、解説してほしいものだ。
その他、佐伯ゆかりの画家や、同時期のパリのポスター等が展示されていた。

大谷資料館.jpg帰り道、インター近くの大谷石の採掘場跡のある、大谷資料館によってみた。30年ぶりで、ライトアップなどずいぶん整備されて撮影などにも頻繁に使われているようだ。

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開館20周年記念 MOTコレクション特別企画 Contacts [アート]

東京都現代美術館に行ってきた。半年ぶり位かな。
もう開館して20年にもなるんだ。時のたつのは速いなあ。

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宮島達男 ≪それは変化し続ける それはあらゆるものと関係を結ぶ それは永遠に続く≫ 1998
  赤色ダイオードのデジタル・カウンターと用いた作品(これって、5回くらい別の美術館でも見ている)

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平日の東京都現代美術館は、都民として財政が心配なほど、空いている。
駐車場は地下1,2階と十分にあるものの、ツ離れしないほどだ。夏休みは、現代美術というよりサブカルチャーの催し物で集客しているが、端境期は寂しいものだ。20周年の催し物で、なかなか集大成の力の入った作品展なので現代美術に興味を持つ若い人が増えるといいのだが。
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わたしのマーガレット展 [アート]

集英社の『マーガレット』は創刊号から20年くらい読み続けた唯一の少女まんが雑誌だ。外遊びが好きで、読書が好きだった兄とは正反対にちっとも本を読まない谷ユリを心配した母が買い与えて、見事にはまってしまったのが『マーガレット』だった。その頃、他には『少女フレンド』『りぼん』『なかよし』等があり、一応全部購読してはいたのだが、『マーガレット』が1番好きな作品が多かったように記憶している。
『少女フレンド』はどちらかというとドメスティックな素朴な少女が主人公なのに対して、『マーガレット』は西洋の金髪碧眼の少女が表紙を飾るようなバタ臭いでも日本の少女にあこがれを抱かせるようなマンガが多かった。
その中でも一世を風靡した「ベルサイユのばら」は後にも先にもこれを超えるヒットは出ていないように思われる。池田理代子は決して絵がうまいマンガ家ではなかった。その前には水野英子、わたなべまさこ、西谷祥子のようにやはり華麗な絵のストーリー漫画に心ときめかせ、大島弓子の叙情性に心酔して、その後に出てきたまんが家だったのだが、正直ベルばらにはそれほどのめりこまなかった。むしろ、その前に連載していた「桜京」のほうがずっとおもしろくて、主人公の従妹の桜京のキャラクターが結構衝撃的で(のちのベルばらのオスカルを彷彿とさせる)それまでにないキャラクター設定が新鮮でいいなあと思ったものだ。だから、オスカルを見ても、桜京のコスプレに見えてしまうという悲劇。こっちを読んでなかったら、きっとオスカル様にはまっていたかもしれない。

高校生の桜京は面白くない授業はサボる。サボって何をするかというと、ハイデッカーの「存在と時間」を芝生にねっ転がって読む。講道館で柔道を習う。ボーイフレンドはハンサムとは程遠くいかつい。主人公のいとこがいじめられると白馬の王子様のごとく相手をやっつける。血のつながらないデザイナーの母の影響かこっそりデザインの勉強をする。実の母は同じ高校の美人で優秀な上級生の継母となっている。この上級生と桜京は心理的に複雑な思いを相手に対して抱いている。という、なかなか複雑な人間関係なのだが、血のつながりを超えた根源的な愛というテーマは、それまでの母子の愛や少年少女の恋愛になかった大きなスケールを感じさせて、それが後のベルばらに繋がっていったのではないだろうか。

そんなマーガレット歴だが、1980年位までで後はほとんど読むことがなかったため、そのころから今までは全くの空白だ。でも、やっぱり懐かしさが募る。
そんな幼少期から読み続けた『マーガレット』の半世紀をたどる展覧会に行ってきた。
50年の歴史を代表する原画を397点、ベルばらのオスカル・アンドレの等身大立像、「ホットロード」の空間展示、現役連載作家10人による創作「恋する屏風」など。10月19日まで森アーツセンターギャラリーで。
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KINETIC ART [アート]

新宿でランチをしたついでに、損保ジャパン東郷青児美術館でやってるキネティック・アート展に行ってきた。
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イタリア作家を中心とする作品で、日本初公開だそう。
20世紀ヨーロッパに誕生したキネティック・アート(動く芸術)は、作品そのものに「動き」を取り入れているのが特徴だそうだ。
この展覧会は1950年代後半~1960年代にかけてのイタリアを中心に展開したアート作品を90点展示している。

これつながりで、初台のNTTインターコミュニケーション・センター(ICC)のOPEN SPACE 2014にもはしごした。夏休みで、ここは無料なので親子連れもそこそこいたがいつ行ってもここは混んでいることはない。こちらは、現代のキネティック・アートといったところか。
タグ:美術展
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