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柳家三三独演会“秋”(11月10日) [落語会]

三三さんの独演会「秋」を聴きに中野まで行ってきた。
肌寒さが増す中、ゼロホールの中廊下では、若い男女が音楽をかけながらダンスの稽古に余念がない。終わって出て来ても、まだ熱く練習していた。雨露しのげるのに半屋外というのがいいんだろうな。

肝心の落語も中身は濃かった。
DSC_0118(nakano33aki).JPG

・表札         市楽
・浮世床~将棋~  三三
・茶の湯        三三
  仲入り
・大工調べ      三三

市楽さん  新作といっても、もう40年くらい前にできた戦後の昭和風景の噺を、元気よく明るい口調で愉しく聴けた。昭和の右肩上がりの時代、貧乏でも子供はいっぱいいて、なんとかかんとか生きていけた時代の噺はもう新作というよりスタンダード。今の少子化の時代に聞くと、なんとかなるさの楽天的な明るさがあって見習いたいたくましさだ。市楽さんのキャラにあってて、昔の師匠方に負けてない面白さがあった。

三三さん  まくらで、三三さんが仕事で宮崎に行った時のうどん屋での話で、世代が違うとさだまさしですら若い子は知らないという。さだまさしの歌の題名を言ってもわかりそうにないので、四~五十代の男の上司が若い女性の部下にこれなら知ってるだろうと、“北の国から”を「ああ~~あああああ~~~あ~~~」と歌いだしたのにはまたびっくりしたそうだ。それでも知りませんとぴしゃりと言われ、がっくりする男性。三三さんが旅にでると、なかなか面白い事件に出っくわすので毎回楽しみだ。浮世床は気軽に面白いエピソードを愉しめる噺で、笑いもリラックスした笑い。次の茶の湯も、豆腐屋、とびの頭、手習いの師匠と、隠居、定吉のそれぞれの登場人物が、多彩な茶の湯に耐える顔の可笑しさが秀逸だ。これこそ、CDなんかじゃわからないライブならでは愉しさがいっぱい。仲入り後の大工調べは、江戸っ子の真骨頂ともいうべき噺で、この巻き舌早口の棟梁の啖呵を期待にたがわず、三三さんは見事にまくしたてた。思わず拍手喝采。ホントにカッコいいんだから!その後のお調べでも、与太郎は与太郎らしくカラッと明るくて、お奉行様はお武家らしくスカッと胸がすくお裁きで、今回も大満足の落語会だった。

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