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四の日昼席(11月4日) [落語会]

もう今年も残すところ2ヶ月をきってしまった。紅葉も近場の公園で観察するしかない晩秋だったが、木枯らし一番は意外に早く訪れた。厚手のコートを今季初めて着用してチンチン電車に揺られ、巣鴨のスタジオフォーまで行ってきた。背景の金属のオブジェは11月らしい銀杏だ。



·金明竹 左橋
·目黒の秋刀魚 やまと
·キセキのおばさん 駒次
仲入り
·長短 文菊
·干物箱 馬石

左橋さん  小渕さんと松島さんの大臣辞任のまくらから、にこにこしながら小渕さんは美しい、松島さんは名前が美しい、“松島みどり”ですよ、とほめ殺し。左橋さんの笑顔で言われちゃうと、毒があっても嫌味に感じないな。金明竹は、前半のおじさんと松公のやり取り、オウム返しがものすごく可笑しい。後半の上方の男の言立てもどんどん変化して行っておばさんの当惑顔がまた可笑しい。

やまとさん  先月からの懸案の料金の値上げはまだ検討中とのこと。来年から値上がりかもしれない。それにしても、千円はJAL名人会並みのお得なチケ代だ。やまとさんの目黒のサンマはなんと言っても、その調理法からして美味しそうだ。明るいキャラにぴったりのホントにいい匂いがしてきそうな、この時期ならではの食欲のわく愉しい噺だった。

駒次さん  先月の赤坂寄席でネタおろしの、ものすごく可笑しい構成のよくできた新作で、これからもどんどんかけていくのだろう、この日も大笑いだった。駒次さんの新作落語はちょっとファンタジックでハートウォーミングな、聴いた後ほっこりしながらも笑えるというのが好きな点だ。寄席サイズにして、どんどんやってほしいな。

文菊さん  亡くなった師匠の円菊さんがとにかく気が短かったそうで、それであの上半身がくねっとするんだというまくらから長短。文菊さんの長さんは言葉つきはとくにはゆっくりではないのだが、動作はとにかく丁寧と言うか石橋をたたいてわたるというか、そこに気の長さを表しているのが新鮮な感じがする。とかく、今まで聴いてきた長さんの話しかたはゆっくり過ぎて不自然と思っていたので、この長さんは自然で納得できる。気の短いほうの短吉さんも、早口というのではなく相手の言った後の間をなくしすぐのリアクションが可笑しいし、長短のその対比もはっきりとしていて面白い。

馬石さん  浅草で上席のトリを取ってるそうで、客入りに寂しさに、ここのお客が日替わりで何人かづつ来てくれると嬉しいとおっしゃる。だけど、浅草演芸場は遠いのと場所が好みでないので行かないことにしてるので、ご免なさいね。池袋か末広、上野ならウェルカムなんだけど。干物箱は本屋の善さんと若旦那とのやり取りが丁寧で、その後の成りすました後の2階での善さん1人の場面がものすごく可笑しい。おとっつぁんとのやり取りもあたふたしてる感じが金に弱い出入りの商人の情けなさこっけいさがちゃんと笑いになっている。

来月は行けそうにないので、次回は正月。はたして、いくらの値上げになっているだろうか。



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